ケアレスミスが止まらない

最近、中学受験生の親御さんから

「算数は嫌いじゃなく、塾の課題もきちんとこなしているのに、テストを受けると必ずケアレスミスをしてしまう」

という内容のご相談が増えています。

中学受験では小学校の通常の内容と比べ、とても多い分量の課題を塾から与えられ、夏休みも夏期講習でほとんど潰れ、習い事や遊びも我慢しているのにも関わらず、どうしてこのような勉強の基本でつまづいてしまうのでしょうか?

ケアレスミスについてのご相談は10年前と比べると倍近い数となっており、スタディリフォームではただ対処療法的にご相談に乗るだけでは足りないという結論にいたりました。
上記のように「ケアレスミスが止まらない」という内容のご相談を受けたK君のご家庭を例に、その原因を究明していきましょう。

本当にケアレスミス?

K君は現在、小学校5年生で、中学受験の大手進学塾である日能研に小学校3年生2月(小4の新学期)から通っています。 志望校は学園祭で興味を持った慶應義塾普通部で、そこに向けて毎日3時間ほど家庭学習を行っているのですが・・・ 入塾当初得意だった算数は5年の初めから徐々に下がり始め、前回の実力判定テスト(センター模試)では算数の偏差値がついに50を割り込み、45まで下がってしまいました。


算数は嫌いじゃなく、家庭学習もさぼっているわけじゃないのに、どうしてなのでしょうか?

実はK君、失点の多くは基本問題で、なんと実に30点近く(満点150点)も失点していたのです。

この状態は半年ほど前から目立ち始め、K君のお母さんはテストのたびに「ケアレスミスを無くしなさい」と口すっぱく言い続けてきたそうです。

それにしても、この失点の本当に注意不足からくるケアレスミスなのでしょうか?

K君の場合、塾の課題に追われ、3時間の勉強時間の多くは課題をこなすことで消化されていました。
そのような状態でしたので、計算・一行問題といった自主的にやるべき"いわゆる基礎トレ"については、日能研から与えられた『計算と漢字』を単純にこなしているだけでした。

実はこのテキスト、一日あたりにやるべき量は7、8問ほどしかなく、最低限の量しか課されていません。
基礎力が磐石な子については「計算の感覚を鈍らせないようすること」が目的ですので、この程度の量でも十分だと思いますが、計算力を伸ばしていかないといけない子にはこの量では足りません。
案の定、K君については練習不足が原因で、還元算や和差算といった既に塾で習ったことの理解があいまいで、身についていないことがわかりました。

つまり、K君のミスについては場合は注意不足を原因としたケアレスミスではなくて、練習不足を原因とした計算・一行問題の計算力不足だったのです!

実際、K君のような「ケアレスミスのご相談の約8割が練習不足を原因とした計算力不足」ということがわかってきました。

ケアレスミスは撲滅できます!

K君のような計算力不足の場合、まずは学習計画の見直しを行い、基礎トレにあてる時間と問題量を増やしたり、工夫したりすれば比較的スムーズに問題は解決します。

では、きちんと基礎トレを行っているにも関わらず注意不足からミスをしてしまう「本当のケアレスミス」についてはどうでしょうか?

もちろん、ケアレスミスを撲滅する方法はあります!

1、ノートの構成をキレイにする
左ページは問題を解くページ(図、式、答え)、右ページは半分に仕切り、筆算と間違い直しのページにするという形で、ノートの構成をキレイにしましょう。
ケアレスミスの原因の多くは、ごちゃごちゃのノートから起きる読み間違いです。
ノートのとり方を工夫して、ノートを見やすくしましょう。

2、字を大きくはっきり書く
字が汚いために、読み間違いがおき、ミスしてしまう場合も多いと思います。
とはいえ、字をキレイに書きなさいと口すっぱくいったところで、すぐに字がキレイになるものではありません。
書道を習って徐々に字をキレイにする方法はありますが、ケアレスミスについては字をキレイにすることが目的ではなく、読み間違いをしないことが目的となります。
ですから、字を大きくはっきり書くことを心がけさせてください。
字をキレイに書くことは無理でも、大きくはっきり書くことは容易に出来ると思います。
これだけでも、読み間違いはかなり減ります。

3、検算と指差し確認をする
ケアレスミスをする子の中にはそもそも検算をする習慣がない場合が多く見られますので、もし該当するようでしたら、きちんと検算をさせましょう。
また、問題や自分で書いた式をきちんと読んでいないケースもありますので、一度お子さんの側について、「目の動き」を確認してみてください。
ミスが多い子は目の動きが極端に少ない場合が多く、そもそも問題をちゃんと読んでいないという場合がほとんどです。
「指差し確認」をして、きちんと問題や式を読むクセをつけさせましょう。