トップクラスじゃないと意味がない!?
「今、うちの子はサピックスのαクラス(トップクラス)と、
その下のクラスを行ったりきたりしてるの。
そこで気付いたんだけど、
αクラスとその下のクラスって先生の質とか力の入れようが全然違うわね。
だから何とかうちの子はαクラスに定着させたいのよ!」
実はこのようなご相談は、毎年数多く寄せられます。そしてこれはサピックスに限ったことではなく、他の進学塾についても同様です。
それにしても、どうして塾はトップクラスに力を入れるのでしょうか?
なぜ塾はトップクラスに力を入れるのか?
それは塾の目的が『トップ校の合格者を何人出すか』ということだからです。これは絶対に変わらない目的で、塾にとっての至上命題です。
なぜ、トップ校の合格者を何人も出すことが至上命題なのでしょうか?
例えば、お子さんを塾に入れる際に、塾の合格実績をご覧になっていると思います。その際、筑駒に何人、開成に何人、栄光に何人など、トップ校に何人入っているかが記載されていたと思います。
これは当然、『開成に合格者を出せるくらい優れた塾だというアピール』なのです。
開成に行くことが目的でない方にとっても、『開成に何人も合格しているからすごい塾なんだ』ということでその塾を選ぶ際の基準のひとつになります。
しかも、開成や栄光などのトップ校に受かる生徒はほぼ間違いなく中堅校にも合格します。つまり、開成・筑駒・栄光に受かる生徒を5人養成すれば、同時に世田谷学園や鎌倉学園の合格者も養成していることになるのです。受験日をずらして、2次試験まで受けさせれば10人?15人分に匹敵します。実際、塾によっては既に第一志望に合格している生徒に対し、塾が受験料を出してでも2次試験を受験をさせ、合格者数を稼いだりすることもあるのです。
現時点で、勉強法がうまく確立されていない、セカンドクラス、サードクラスの生徒を、何とか引っ張って中堅校に合格させるより、勉強法が確立されているトップクラスの生徒をトップ校に入れる方が、塾としては手間もかかりませんし、その宣伝効果からいっても、優先されるべきことなのです。
だから塾にとっては『トップ校に何人入れるか』が至上命題なのです。
じゃあトップクラスじゃないと意味がないの?
以上のことから、必然的に塾の指導は、トップクラスに集中したものとなります。ですから、トップクラスとセカンドクラス・サードクラスの差は大きく開き、縮まらないのです。この差を縮めよう、少しでも偏差値を上げよう、という意識をもって対策しない限り、塾側からのアプローチは期待できません。
ただ漠然と塾に通うのであれば、トップクラスじゃないと意味がないんです!
しかしながら、これらのことは決して塾を否定するものでは有りません。むしろ、私たちは積極的に評価します。大手受験塾は受験の為のしっかりしたカリキュラムとノウハウを持っていますので、処方次第で素晴らしく良く効く薬になります。
ただ、万能薬ではないということです。使用法を間違えると、お母さんのための一時の精神安定剤にはなっても、本人にはまったく効き目なしということも起こります。本人にとって最大の効き目を発揮させるためには、使用上の注意を良く理解しておくことです。
つまり、塾の立場、状況を理解し、『塾にお任せするのではなく、各ご家庭で積極的に対策を立てるべき』なのです。
塾も慈善事業ではなく、営利団体です。最小の投資で、最大の効果を狙います。塾の立場としてみれば、トップクラスに力を集中するのは、その効果から見れば当然の事といえます。セカンドクラス・サードクラスには力を注がないのもその効果を考えるれば納得できると思います。お子さんを守るのはお母さんなのです。塾ではありません。お子さんを取り巻く環境を認識しないで、塾任せにすることはかなり危険なことです。


